2/13 練習の様子
本日も13:30~16:30の時間帯で練習会を実施しました。
今回は11名の参加でした。
今日の練習メニューは以下の通りでした。
①かるたのお話
②対人戦(2試合)
③居残り練習
①かるたのお話
今日は、一人一冊ずつミニミニ本を配ってお話をしました。
この本は、東京にある調布かるたクラブさんの会長さんと、國學院大學かるた会の方が共同制作したものになります。
競技かるたの初心者や大会に初めて出る人、その引率者や保護者を対象にしたものです。主に大会に出る際の動き方やマナーについて記されております。
子どもたちにとって大会は、「勝ちたい」「頑張りたい」「楽しみ」と思う反面、どうしても緊張もしてしまうものです。その上大会の流れもわかっていないと、どう動けばいいのかとさらに緊張が増してしまう可能性もあります。そうならないための一つのお守りだと思って、時間のある時に読んでみてください。
井熊さんによりますと、本の一番開きやすい8~9ページに特に大事なこと、絶対に守って欲しいことを記しているそうです。実際読んでみて確かにそうだなと私自身感じました。
この本をじっくりと読んで、さらに強くなっていってほしいと願うばかりです。
井熊さん、荒井さん、このたびは本当にありがとうございました。
今回はもう一つ子どもたちに「試合中の暗記」についてお話をしました。
15分間の暗記時間では、「どこに、何の札があるか」「どの札を最初に送ろうか」等について確認するのがメインになりますが、それに加えて試合中になると、確認しなければいけないことが大きく分けて3つあります。
①自分が送った、相手に送られた札について
②決まり字の変化について
③自分や相手が移動した札について
初段目指して頑張っていきたいという人は3つともできるようになってほしいことではありますが、いきなり全部というのは難しいです。その中で、送った送られた札を間違えてしまうと「お手つき」となってしまいますし、決まり字の変化を確認することは速く取るうえで大事になってくるので、まずはこの二つができるようになりましょうというお話をしました。
いつもより長めにお話をしましたが、みんな一生懸命聞いてくれて嬉しく感じました。
②対人戦(2試合)
今日は、普段よりも「この人と取りたい!」という希望が多くありました。自分から希望するということはとてもいいことだと思っているので、これからもどんどんとしていってほしいなと思います。
みんなの1試合目の様子をじっくりと見ていたのですが、普段から頑張ろうと伝えている「一字決まり」や「二枚札(うつしもゆ)」に加えて、「3枚札(いちひき)」「4枚札(はやよか)」の2字決まりの札も速く取れるように意識している様子が伝わってきました。日に日にレベルの高い試合になってきております。
来月に大会がある予定なので、読み札を減らさずに100枚読んで取るようにしているのですが、しっかりと集中して頑張ることができました。
③居残り練習
今回も一試合行いました。
構えや重心の位置の話など少し難しい話もしていますが、とても熱心に頑張ってくれています。公認大会が再開されたときにテンポよく昇段していってほしいですね。
週に一回の練習会とは思えないほど、一人一人がレベルアップしていってとてもいい練習会になっています。今年度も残り少なくなってきていますが、目標に向かって来週も頑張っていってほしいです。
2/6 練習会の様子
本日も13:30~16:30の時間帯で練習会を実施しました。
今週は9名の参加で、みんな一生懸命頑張っていました。
今日の練習メニューは以下の通りでした。
①払い練習
②対人戦(2試合)
③ちらし取り(100枚)
④居残り練習(希望者)
払い練習では、相手陣右と相手陣左をしっかりと払って取ることができるように練習し、その後は先週同様「むらさめの」「すみのえの」の一字決まりの読みに合わせて相手陣左右を払いました。今回はこの練習を応用させて、「かくとだに」「かささぎの」の2字決まりの読みに合わせて払いの練習もしました。
払い練習が終わった後は、2試合しました。まずは、払いの練習を一緒にしたペアとの試合です。3か月ぶりに試合をしたペアもあったようです。試合前に、まずは「一字決まり」「2枚札(うつしもゆ)」「いちひき、はやよかの中の2字決まり」をしっかり暗記して早く取れるようになるといいね、という話をしてから試合をしました。「相手陣を抜いたら2枚送ることができる」等のルールを追加して、強い人相手でも相手陣を取ろうとする姿勢が多くの人から見えました。
2試合目は試合したい人の希望を聞いて対戦を組みました。なんと、「私と取りたい!」と言ってくれる人もいて驚きました。今回は、希望を聞いた後にくじで対戦を決めました。くじなので、高校生のお姉さんと取る小学生も・・・めったにない経験になったと思います。
久しぶりに、みんなの試合を見ていたのですが、いつも言っている「相手陣をねらう」「払って取る」ということをしっかりと意識している様子が伺え、成長を感じています。攻めて戻って取るといった、上級者に見られる取りもできていた人もいました。
今日は、「揉め」のことについても少しお話をしました。競技かるたは、一瞬で取った取られたが決まる勝負ですので、「今のはどっちが取ったか」が微妙な時があります。競技かるたは基本的に審判はおらず、対戦相手との話し合いによって決まります。大人でも子どもでも一緒です。
その時に、ただ「自分が取った」と主張しても相手は話を聞いてくれません。自分がどう取ったかを相手に伝えつつ、相手の主張にも耳を傾ける必要があります。小中学生に多いのは「揉め」というより、「ケンカ」です。取ったと主張することにムキになってしまうと、その後の取りにも大きく影響してしまいます。
揉めた一枚が取れなかったところで、それだけで負けるなんてことは決してありません。だからと言って、取りを主張するなという話でもありません。揉めた後はしっかり切り替えることが大事です。難しい話ではありますが、今の内容を伝わるように言い換えてお話しました。いつか分かってくれる日が来てほしいですね。
大人でも見ていて気持ちよくない揉めをする人を見かけますが、私自身いいお手本として示していければなと思います。
真面目にとって、真面目なお話をした後はちらし取りをしました。距離を保ってしているので、なかなか遠くの札には届かないですが楽しくできました。
全体練習の後は、居残り練習。今日は1試合しっかりと取りました。
試合を通して色々課題が見えたと思います。ひとつひとつできるようにこれからも頑張ってほしいです。
次回の練習は13日の13:30~になります。
次もみんなが充実感をもって取り組めるようにしていきたいです。
A級同士の試合を撮影してみました~その2~
こんばんは。
先日は無理を言ってA級の先輩とかるたを取って撮ってもらいましたが、今回は後輩と取って撮ってもらいました。かるたあまり詳しくないよっていう方は動画のみをご覧ください。速さを意識せざるをえなかったので、普段よりも速く取ることができています。
せっかく中盤からリードしていたのですが、後輩の反撃により辛勝でした。次はないでしょう。笑
ここからは、個人的見解も含めた試合の感想です。
この試合の初期配置は以下の通りでした。
お気づきの方もいるかもしれませんが、短い札が多く私の陣に偏ってしまっています。同じ音から始まる札の別れの短い札がほとんど私の陣にあります。
例えば、やす(自陣)とやまざ(相手陣)。試合の中で「や」と読まれたら決まり字の短い「やす」から反応するのが基本なので、このような短い札は相手陣に置いて取りたいものです。
そのような札が「やす」の他にも、「ひさ(ひとも)「いに(いまは)」「かく(かぜを)」等が今回の試合にはあり、どれも自陣にあります。送り札の基本として、同じ音から始まる札はくっつけないというものがありますが、私はこのような札を序盤に送るようにしています。
同じ音から始まる二字決まりと三字決まりが同じ陣にあったところで、相手が三字の札を速く取れることはありません。逆に自分は二字の札をねらってから三字の札に行くことができるので、とても優位に立てると考えています。
なので、この試合でもそのような札を送りたいのですが、連取しない限り送っても送り返されてしまいます。自分が相手陣を抜く前に自陣を抜かれてしまえば、「うか」「つき」「なつ」「よを」のような短い札を送られてしまいます。こうなってしまえば序盤から自陣を意識せざるを得なくなり、「詰み」です。今風に言えば「ぴえん」です。
こういうこともあって、この試合に関しては序盤から「速さ」を意識して、相手陣の決まり字の長い札も取りに行くことを考えていました。その時にお手つきをしてしまうのは覚悟のうえで。速さを結果、序盤の「あまつ」のような速さが生まれたわけです。我ながら速い。
この意識が今回の試合ではうまく働きました。
序盤はしょうもないミスが多かったものの、自分主体で試合が流れていきました。ただ、終盤の「ゆら」では、速く取るという意識と暗記がごちゃごちゃになりものすごくダサいミスをしてしまいましたね。
相手が相手なので、全部の札を取ろうとすると、確実に取り負けてしまいます。多くの選手は、取ると強く意識する場所とあまり意識しない場所を終盤には決めてとっていす(暗記をしていないわけではありません)。
自分が勝っている状態で相手にどんどん取られてしまうと焦ってしまうものです。その中で「この場所の札は確実にとる」と意識できるかどうかが大切になってきます。私が終盤どうしたかったかについて、動画をよく見るとすぐにわかると思いますので、暇な方はぜひ考えてみてください(笑)
どの札も「スパーン!」と取れると気持ちいものですが、そう簡単にはいきません。格好よく取れない札をカバーできる力がどれだけあるかが各級の分かれ目にもなっているなと私は考えています。
こうみると、私もまだまだだなあと感じるばかり。けど、愛媛県でもこのレベルで試合をする人がいるよと知ってもらえたら嬉しいですし、他の子達も追いつけ追い越せで頑張ってほしいです。
これからも一緒に頑張っていきたいものです。
1/30の練習の様子
本日も練習会を予定通り行いました。普段のメンバー10人に加え、もうすぐ小学生の年長さん2人も参加してくれて、とても賑やかな練習会になりました。
今日の練習メニューは以下の通りでした。
①払い練習
②対人戦(2試合)
③源平戦
④居残り練習(希望者)
払い練習では、前回と同様「一文字目で速く取る」ことを目標に取り組んでいます。日に日に払い手が上達している様子がうかがえます。
年長さん2人も払いの練習に初挑戦!
今日は自陣右の払いに挑戦し、「しゅりけん作戦」で遠くに払うことができました。
(「にんじゃ作戦」の方が分かりやすかったら改名します。笑)
払い練の後は、対人戦です。返されたかるたカードを読んで、今日の取りの目標を決めて頑張っています。みんな、前に比べて集中して暗記したり取ったりすることが本当にできるようになってきています。さらなるレベルアップに向けて私も考えていかなければなと思わされます。
年長さんの2人は「決まり字かるた」を使って他のみんなと一緒に試合をしました。
「決まり字かるた」とは、この文字まで聞けば取ることができる「決まり字」が札に書かれてあるものです。
初めて決まり字かるたを使って試合をするので、暗記時間を使って私と2人とおうちの方と一緒に場にある札を一緒に読みました。逆さの文字も上手に読めていてすごかったです。でも、自分の字が雑で読み間違えも…ごめんねm(__)m
いきなり50枚はとても大変だったけど、札が減っていくにつれてたくさん速く取ることができていました。「しゅりけん作戦」も上手くいって、何枚か払うこともできていました。長い時間でしたが、最後まで頑張れましたね。
同年代が1人だけだとどうしても難しいところもありますが、2人いるとできることも多いです。これからもコツコツと一緒に上達していってほしいです。
2試合集中した後は、みんなの希望もあって「源平戦」をしました。
遊ぶ時も全力です。私の読む変則読みに引っかからないように気を付けながら楽しみました。変則読みとは、例えば、下の句から読んでみたり、作者名を読んでみたり、歌番号を読んでみたり…ありとあらゆる読み方をすることを言います。今回は2枚差で勝負がつきました!
私自身、かるたの練習メニューを考えるときに時間があれば遊びも入れていきたいと思っています。楽しくなると体も軽くなり、普段の練習ではできない払いや速い取りができることが多くあります。速く取ったりや払って取ったりできた経験を積み重ねていくことで、いつか実践でも取れるようになっていきます。もちろん遊びばかりではだめですが…笑
今日もとてもいい払い手が見れました。
源平戦の後の居残り練習は、40枚かるたを行いました。40枚かるたとは、決まり字の短い札を中心に集めた40枚から15枚ずつ取ってする試合のことです。ここでは、「狙い方」や「送り札の選び方」、「暗記の優先順位」といった戦術的な話も試合を進めながら説明しました。意識の仕方一つで速く取ることができるということを少しでも理解していただければ嬉しい限りです。
今回もとても楽しく、有意義な時間を過ごすことができました。気温の変化も激しく、体調も崩しやすい時期ですので気を付けてお過ごしください。次回の練習も楽しく真剣に取り組んでいきたいと思っております。
1/23の練習の様子
本日も13:30~16:30の時間帯で練習会を実施しました。
10名の参加でした。毎週人数も集まっていてとても喜ばしいです。
今日の練習メニューは以下の通りでした。
①払い練習
②対人戦(2試合)
③ちらし取り
④居残り練習(希望者)
払い練習では、まず自陣と相手陣の左右4か所に札を置いて、構えを確認しながら払いました。確認した後は、先週同様「むらさめの」「すみのえの」の一字決まりの読みに合わせて相手陣左右を払いました。
払い練習が終わった後は、2試合しました。今日の試合はいろいろなことがありました。今までに勝ったことがない相手に初勝利した人、先週負けた相手にリベンジを決めた人、普段よりもたくさん払えた人、しっかりと集中することができた人…とても内容の濃い練習になりました。
二試合集中した後は、楽しくちらし取りをしました。上の句から読むだけでなく、下の句から読んでみたり、歌番号を読んでみたり、逆さから読んでみたり…大盛り上がりでした。みんな5枚以上取ることができていました。
今日の居残り練習は、「うつしもゆ」の2枚札を3枚ずつに分けて繰り返し練習しました。残りの4枚は空札にしています。
うつしもゆでしかも3枚しかないので、ついついどちらかに固めてしまいがちですが、実践での終盤のことも考えながら札配置も行いました。狙った札をしっかりと速いタイミングで取ることは難しいですが、タイミングのコツをつかんでできるようになってほしいです。
一人一人練習も振り返りもしっかりと書きました。コメントもじっくり読んでくれていてとても嬉しく思います。
次週の練習も充実したものになるといいですね。
かるたの基本の「き」~段位と級編~
競技かるたには、個人の実力のレベルを表すために、段位や級が用いられています。人気漫画『ちはやふる』の中にも、「A級」「B級」などの級を表す言葉がありますよね。今回は、このことについて説明します。
まず、段位と級の意味についてです。次のような意味をイメージしてもらえれば十分だと思います。
段位とは、「競技かるたをする人の実力を表す数字」を意味します。選手個人のレベルだと思ってください。初段から十段まで存在していますが、実力で取れるのは、八段までとなっております。
一方で級とは、ある決まった段位を持っている選手が出れる大会のレベルのことをいいます。ここで指す「大会」とは、全日本かるた協会が公認している大会のことを指します。日本各地で公認大会は開催されており、愛媛県でも毎年3月20日頃の春分の日に行われています。
他にも様々な場所で開催されておりますので、下の全日本かるた協会のHPで確認してみてください。開催予定の大会や大会結果が掲載されております。
愛媛県から比較的参加しやすい大会としては、5月にある広島大会、9月にある香川大会、10月~11月にある岡山大会があります。
次に、段位と級の関係についてです。A~E級まである級と初段~八段(十段)まである段位は以下な関係になっています。
A級ー四段以上
B級ー三段
C級ー二段
D級ー初段
E級ー無段
初めて公認大会に参加する場合は、段位を所持しておりませんのでE級からになります(都市部等ではF級~が存在することもありますが、四国内ではありません)。段位や級を上げたい場合は基本的に、公認大会で一定以上の結果を残すことが必要になります。目安となるものとして、下の表を参考にしてください。
余談ですが、最高級であるA級になるためには、いくつもの大会を勝ち上がることが必要になってきます。私は、中学3年生から競技かるたを始めて6年目に地元の松山大会でA級に昇級しました。B級からA級に上がるには、優勝か準優勝2回という厳しい決まりがあります。同じ級で出場する人がおよそ50人程度、多い時では100人を超える中で優勝となると難しいものです。1対1のトーナメント戦なので、優勝するためには6,7試合勝ち抜く必要があります。朝9時から始まり、優勝が決まるのが午後9時を過ぎることも…本当に過酷だったなあと懐かしく思います。
ただでさえA級に上がるのは難しいのに、地方では都市部に比べて出場できる大会も限られてしまっているため、なかなか「四国でA級誕生!」ということが難しいです。が、一つ一つ目標に向かって頑張ってほしいです。
少し暗めの話(?)はこれくらいにしておいて、段位を取得すると免許状が発行されます。後輩の免許状を拝借してきました。公認大会に勝ち、段位を申請すると次のようなものがもらえます(お金はかかります…)。
写真で見るよりも本物の方がかっこいい感じがします。私自身も目指している「五段」の免許状はやはりかっこいいです。以前は、B4サイズほどの免許状だけでした。次のようなものです。私が高校2年生の時に取得したものです。
大会で勝ち、段位を取得ための段位料もついでに紹介しておきます。
段位 段位料
初段 一万円
弐段 一万円
参段 一万円
四段 一万五千円
五段 二万円
六段 三万円
決して安い金額ではないのですが、これを取得しないと次のレベルの大会に出場できないので、何とも言い難いところです…
以上が、段位と級についての紹介です。高津かるたクラブの子達もいつかは段位を目指して頑張ってほしいなとは思いますが、今は目の前のかるたを思いっきり楽しんで強くなってほしいなと思います。「こういう制度があるんだな」程度に理解していただければ幸いです。